心華(しんげ)
仏教の言葉で草木が雨露の恵みで花を咲かせるように、
無明煩悩の心が仏の教えや修行によって本来の光を発することの例えです。
人の心は幸せであれば美しく輝きに満ちていますが、
自他への不安や心配が募ると、
まるで雲がかかったようにその光は遮られ、
毎日の生活も、どこか心苦しいものになってしまいます。
しかし、たとえ苦しい日々が続いたとしても、
自らの内と外から光明を得る可能性は常にゼロではないのです。
花が雨露の恵みで咲くように、悩みの雲がもたらす雨も、
きっと心の華を咲かせてくれるはずだから。
近藤朱鳳