2009年6月29日月曜日

彩雲



彩雲(さいうん) 吉祥語
 
日の光を受けて鮮やかな彩を放つ雲。
ずっと見つめていたくても、
その姿は刻一刻と変化し続け、
同じ美しさは二度と見ることは出来ません。
しかし、一度きりだからこそ人はその瞬間を大切にし、
そんな思い出の積み重ねが人生となっていくのです。
いつも見ている空模様が時として絶景を生み出すように、
たとえ何気ない一日であったとしても、
それぞれの良き日を迎えるためには、欠かせない時間であることを忘れずに。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月28日日曜日

曹源一滴水


 
曹源一滴水(そうげんのいってきすい) 禅語
 
たった一滴の水が大海となる可能性を秘めているように、
日常生活の中でのささやかな経験や学びが多くの人を救う原点となることも有るのです。
小さな積み重ねを大切に未来を信じること。
この言葉に表されたメッセージです。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月26日金曜日

京都亀岡 出雲大神宮にて

 
八雲立つ 出雲の池に 棲む鯉は
巫女の衣(い)のごと 水輪の中に
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月24日水曜日

柳緑花紅



柳緑花紅(柳は緑 花は紅) 禅語
 
当たり前のこと、ありのままの姿を素直に受け止めることの大切さを言っています。
自分が自分らしくいることの大切さを忘れ、
少しでも良く見せるために、
しなくても良い苦労や失望を重ねていませんか。
そんなことより、本来のあなた色に気付いて、
それを輝かせることこそ人生の在り方であると言うメッセージです。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月23日火曜日

掬水月在手 弄花香満衣



掬水月在手 弄花香満衣
(水を掬(すく)えば月は手に在り 花を弄べば香り衣に満つ) 禅語
 
水を掬ったら偶然その手に月が映り、
花と戯れていたら着物に香りが染み込んでいた言う意味です。
無心で何かに取り組んでいたら、
思いがけない所で新しい発見があったり、感動があったり、
そんな時、少し幸せな気分になる瞬間が表されています。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月22日月曜日

学道則愛人



学道則愛人(道を学べば すなわち 人を愛す) 漢語
 
人の上に立つ君子が、道を学べば人を大切にし、慈しむ様になる。
つまり、道を学ぶと言うことは心が豊かになり、他に配慮するゆとりが生まれ、
結果、人に優しくなれると説いています。
嘘や偽りが多い世の中だからこそ、どんな場面においても、
常に他を思いやる心を忘れずにいたいものです。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月20日土曜日

朱鳳の会 作品展

今年も恒例の朱鳳の会 書道作品展を開催いたします。

「くらしの中の書」
主催/日本文化研究会
後援/兵庫県教育委員会 ・ 神戸市教育委員会
場所/神戸ファッション美術館 4Fギャラリー

開催日は7/3 ~ 7/6
開場は10:00 ~ 18:00(最終日は16:00まで)
7/6はイベントもお楽しみいただけます。
(入場無料)

(画像をクリックすると拡大します。)


2009年6月19日金曜日


 
飛(とぶ)
 
鳥が空を飛ぶ姿を表した文字です。
人は古代より飛ぶと言う事に夢を重ねて来ました。
何一つ遮るもののない大空は未来への可能性そのものです。
より良き明日へ飛躍する思いも、この文字に載せて。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月18日木曜日

百尺竿頭に一歩を進む

(平成18年 9月23日 伊吹山から見た景色) 
 
百尺竿頭に一歩を進む(ひゃくしゃくかんとうにいっぽをすすむ) 禅語
 
悟りの世界では、百尺の竿の先が、
もう進む余地のない場所とされています。
そこまで行って、まだ先に進むと言うこと。
つまり、人は目的を達成したときに得たものを守り、満足することではなく、
そこから先は自分の経験を人に役立てる一歩があると言う意味です。
常に前進し続けることの大切を言った言葉です。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月17日水曜日

新聞掲載情報

近藤朱鳳先生の作品が大阪 市政新聞(6月4日)に掲載されました。
(画像をクリックすると拡大します)


 

2009年6月16日火曜日

澄観


(平成18年 5月3日 瀬戸内海の朝日)
 
澄観(ちょうかん) 漢語
 
澄観とは、心を澄ましてものを見ること。
 
好きな言葉に出会ったとき、私はその意味を草書体に重ねて表現したくなる。
簡略化された線と、その緩急の動きの中に、
自分の思いをストレートに表現できる醍醐味を感じることが出来るから。
それは、大自然の中に偶然、
神を感じるような光景に出会ったときの感覚に通じる。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月15日月曜日

坐花酔月


 
坐花酔月(花に坐し月に酔う) 禅語
 
花を見て、しばし立ち止まり、
月の美しさに、ほっと一息つく、
そんな瞬間が疲れた心を癒してくれることがあります。
慌しく過ぎ行くときの中で、
静かに語りかける自然の声を受け止める心を大切にしたいものです。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月14日日曜日


(6月5日 神戸市上空)
 
夕空に 大きくかかる 虹の橋
未来に 夢を つなぐかのごと
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月13日土曜日

樹木方盛


(皇居 クスノキ)
 
樹木方盛(樹木まさに盛んなり) 禮記
 
樹木の緑が濃くなり、堂々と太陽の下にそびえている、
まさに夏の到来を表現している言葉です。
厳しい暑さの中にも、木々の生み出す緑陰や、そこに吹き抜ける風の癒し、
夏ならではの風情を感じて過ごしたいものです。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月12日金曜日

道法自然

道法自然(どうほうしぜん) 老子
 
人の歩むべきは自然の法則に従うべきで、人為を加えてはいけないと言う意味です。
私利私欲に流されること無く、何が正しいのかを見極めることは簡単ではありません。
素直に感じ、行動することの大切さを伝えている言葉です。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月10日水曜日

不雨花猶落無風絮自飛

不雨花猶落無風絮自飛
(雨ならずして 花なお落つ 風なくして絮(いと) 自ずから飛ぶ) 趙州和尚
 
花は雨に打たれなくても散って行くし、
風が無くても柳絮(りゅうじょ/柳の種)は飛んで行きます。
それが天然自然の姿なのです。
「何故花が散ったのか」とか「風が何故吹いた」など、
理屈っぽく考える必要は何も無く、
目に映ったもの、心に感じたものを素直に受け止めることの大切さを言った言葉です。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月5日金曜日

あら尊と 青葉わかばの 日の光 松尾芭蕉


(写真 出雲大神宮)
 
あら尊と 青葉わかばの 日の光 松尾芭蕉
 
 

2009年6月4日木曜日

濃き日影ひいて遊べる蜥蜴かな 高浜虚子



濃き日影 ひいて遊べる 蜥蜴かな 高浜虚子
 

2009年6月3日水曜日

冥冥之志

冥冥之志(めいめいのこころざし)
 
心の奥深く秘めている意思のことであり、真の強さを表す言葉です。
しっかりとした考えを心に秘め、夢に向って努力する。
そうすれば、必ず夢が叶うと言うメッセージです。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月2日火曜日

言美則響美

言美則響美(言美しければ則(すなわ)ち響うるわし)
 
美しい言葉は、聞いていても気持ちの良いものです。
慌てていたり、苛立っていたりすると、知らず言葉にも、その思いが表れてしまいます。
言葉で人は癒され、勇気を得、逆につらい思いにもなります。
言葉の影響はとても大きいのです。
美しい言葉遣いを心がけること、それは平常心を保つことにも繋がるのだと思います。
 
 
近藤朱鳳
 
 

2009年6月1日月曜日

流水先不争

流水先不争(流水先を争わず) 禅語
 
流れる水は、ただ無心に流れています。
人間のように、誰かと先を争って流れている訳ではありません。
「人生の流れを時には激しく、時には悠々と目的に向って、ただ、自分らしくあれ。」
この言葉は、そのことを表しているのだと思います。
 
 
近藤朱鳳